冬です。雪山の季節です。そう、スキー・スノーボードの季節です!!実はあくろ、昔アルペンスキー(競技スキー)をやっていたコトがあるんです。
しかも、スキーショップで働いていた経歴もあるんですね~。この季節なるとウズウズしてくるわけなんですよ~。
ですが・・・ここ数年はスキー行けていません。だからこう、、体の中に溜まったモノをですね…ブログにぶつけてみたいと思います。
雪山にあがって、板が滑らない・・・。
これほどまでに残酷なコトはありません。というコトで、誰でも簡単に使える簡易ワックスの厳選3選を紹介致します。その前に、いくつか能書きはタレますが…。
そもそもワックスで何でスキー・スノーボード板が滑る?
ワックスの効果って一体どんなモノか知っていますか?
きっとショップ店員さんに「ワックスを塗ると滑りますよ!」とか、スキーの上手な友人に「ワックス塗らないなんてあり得ねぇ~!」とか言われて、
勧められるがままに塗っている方って多いんじゃないかな?ワックスがどんな仕事をしているかと大きく分けて2つ「滑走面保護」と「撥水」です。
乾燥摩擦による滑走性の悪化
雪印のマークでお馴染みのように、雪の結晶は単なる丸ではなくギザギザした形をしています。そのギザギザした雪の上を板が通過すれば、雪が滑走面に刺さり摩擦抵抗が大きくなります。
そこで雪の結晶よりも硬いワックスを塗ってあげ、雪が滑走面に刺さらないように施し、摩擦抵抗を小さくするコトが出来ます。
水分摩擦による滑走性の悪化
スキー・スノボードの滑走面と雪の間で摩擦が起こると、熱が起こります。例えば、寒い時に手をこすり合わせたりしたコトありますよね?あれと同じです。
その熱エネルギーによって雪が水分へと変化し、滑走面に貼り付いちゃうんですね。これが滑走性を落とす原因になります。
なので、滑走面にに貼り付く前に水分を除去してあげるためにワックスを塗るわけです。ちなみにワックスの主な成分は炭化水素(ハイドロカーボン)と言われる水を弾く性質を持っています。ちょっとお値段が高くなるとフッ素系ワックスなんてのもあります。
この2つを覚えておけば、ワックスがどんな働きをしているのかが分かりますね。まあ…他にも静電気による汚れの付着などもありますが、とりあえずこの2つをおさえておけばOKです!
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ちなみに板をチューンナップに出したりすると、ストラクチャー加工をします。滑走面に均一に溝を入れていくのです。この加工も水はけを良くするためのものなんですね。
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ホットワックスと簡易ワックスのどっちがイイ?
最初に答えを言っちゃいますが、ホットワックスのが良いです。ホットワックスと簡易ワックスの大きな違いは持続性です。
ホットワックスは滑走面の中に浸透させるモノで、簡易ワックスは簡単に言ってしまうと滑走面に貼り付けるものなんです。
滑走面にはものすんごい細かな穴が開いていて、気温・雪温によって膨張したり収縮したりしています。ホットワックスによって滑走面に浸透したワックスは、
この膨張・収縮によってマヨネーズのボトルを押すのと同じようにちょっとずつ滑走面の表面に出てくるんで、持続性があるというワケです。
ただその持続性なんてものは、1回のワックスがけで1日持つかどうかみたいなもんです。なので、雪山に出掛ける前には必ずホットワックスを掛けた方が良いでしょうね。
ちなみに、あくろがアルペンスキーを真剣にやっていた頃は、オフシーズンからワックス掛けが始まっていました。シーズンインまでには、柔らかいものから硬いワックスへと順に合計50回ぐらいは・・・ただのバカですね。
さらにスキーへ出掛ける度に自宅で塗っていましたし、宿泊時には毎晩宿でホットワクシングしてました。結構根性がいるもんです。そんなワケで・・・ホットワクシングの方が持続性が良いが、手間がメチャメチャ掛かるデメリットがあります。
スキー&スノボーを楽しむ方が全員ガチ勢でもないワケで、むしろエンジョイ勢のが多いワケで、「ホットワクシングまでやるかよ!」って方が大半だと思います。
というコトで、「簡易ワックスならやってもいいよ!」という方に向けた3選なのでご注意を!
簡易ワックスに必要なツールたち!
ホットワックスを塗るのは良いコトですが、それなりにツールが必要になってきます。チューンナップ台であったり、スキーを固定するバイスであったり、ワックス・ワクシングアイロンなどなど・・・。
それを全部揃えると結構な金額になります。ただし、簡易ワックスを塗るにしても最低限必要なツールがあるので、まずはそちらを紹介していきます。
滑走面の汚れやケバ、余分なワックスを取り除く「ボアブラシ」
ブラシにもナイロン・真鍮・ブロンズ・馬毛など多くの種類があります。全部持っているのが1番良いですが、ブラシごときで1万円を超えてくるので、かなりのダメージを被ります。
でも、どうしても1つは持っていて頂きたいのです。そのオススメがボアブラシで、ナイロンと真鍮の間ぐらいの硬さです。その硬さから、色んな用途で使うコトが出来るのです。
簡易ワックスとセットで覚えてね!「コルク」
滑走面に塗った簡易ワックスを伸ばすのと、こするコトで滑走面への貼り付きを良くしてあげる効果があります。簡易ワックスにはコルクがセットみたいなモンなので、必須アイテムでしょう。
以上です!簡易ワックスを塗るのに必要最低限のツールを挙げてみました。是非、この2点だけは頑張って手に入れて欲しいものです。そして、次にあくろが厳選した簡易ワックスを紹介します。
あくろが選ぶ!厳選簡易ワックス3選
簡易ワックスは様々なブランドがら商品となっていますが、競技スキーで最速を一応目指していたあくろが実際に使用して「これは滑る!」というワックスを挙げていきます。
Zardoz ノットワックスポケットパック
競技スキーの世界では、大会出走直前に塗るスタートワックスと呼ばれるものがあります。20g~30gで1万~2万円ぐらいするような超高級ワックスです。
タイムを競うアルペンレーサーの中では当たり前に使われているのですが、中には高くて買えない学生レーサーもいるわけです。そんな学生レーサー中では、ノットワックスをスタートワックスとして使用するコトが多々あります。
レーサーからも愛され、滑走性が非常に高いのがこのワックスのオススメするポイントです。使い方も簡単で、中に入った液体を赤いスポンジに染み込ませて滑走面に塗るだけです!
DOMINATOR ROCKET
ドミネーターはワックスのメーカーの中でも珍しい部類で、化学者が立ち上げたメーカーなんです。物理有機化学の観点からワックスを開発しています。
しかもハイドロカーボンワックスとフッ素を初めて混合させたのも、実はこのドミネーターなんですよね。このROCKETもアルペンレーサーの中でよく使用される簡易ワックスです。
使い方は、滑走面に生塗りしてあげてコルクで伸ばし、最後にボアブラシで磨いてあげれば滑走性UP!
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同社製品の「RACE ROCKET」は、-4℃~-20℃が適正となっていて春スキーでは滑走性を引き出せない可能性があります。全雪温対応の「ROCKET」がおすすめです。
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HOLMENKOL Nanowax SET
ポリマーコーティングを採用したホルメンコールのNanowaxで、クリーニング・ベースワックス・滑走ワックスがセットになっています。
- クリーニング(C)塗布(滑走面が汚れている場合)
- ブラッシング(通常、ナイロンブラシ⇒馬毛ブラシの順だが、ボアブラシでOK)
- ベースワックス(G)塗布
- ブラッシング(クリーニング時と同じ)
- 滑走ワックス(AS WET)塗布
- ブラッシング(クリーニング時と同じ)
他の簡易ワックスよりも行程は多いが、これ1セットでワックスの行程が完結します。
ただしパラフィンワックスとの併用は不可なので、完全にNanowaxに移行するか、クリーニング(C)でしっかりNanowaxを落としてから、再度パラフィンワックスを使うようにして下さい。
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余裕があれば、各Nanowax塗布後にドライヤーで軽く滑走面を温めてあげると、さらに滑走性がアップします。滑走面が触れないぐらい熱くならないように注意して下さい。滑走面焼け・剥離の原因になります。
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あくろのまとめ!
どうだったでしょうか?iPhoneアルミケースのコトばかり書いてたあくろに、別の趣味があったんですねぇ。このエントリーでは簡易ワックスを紹介しましたが、ホットワックスについても少し触れました。
ウィンタースポーツを本格的に趣味にするなら、ワクシングにも挑戦してみて下さいね。それでは楽しい雪山ライフを~!
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